平和へのモニュメント | これは、クロアチア観光ウェブサイトです。


平和へのモニュメント
Antun Augustinčić

ADD TO MY TRIP

平和へのモニュメント

ニューヨークにあるクロアチア文化芸術遺産

力強く世界中で重要な言葉「平和」、ニューヨーク(米国)国連本部の庭園に置かれているクロアチア人彫刻家アントゥン・アウグスティンチッチの彫像のタイトルに見いだすことができます。

 

彫像「平和へのモニュメント」が制作され、ニューヨークの国連本部庭園に設置されたのは、1954年のこと。その後、2017年には、クロアチアの 国連加盟25周年を記念して、クロアチア政府の資金でこの彫像にあらたな輝きが与えられました。

 

The Peace Monument, Antun Augustinčić

 

この彫像「平和へのモニュメント」や、彫刻家アントゥン・アウグスティンチッチAntun Augustinčić、さらにブラーチュ島の大理石は、1992年にクロアチア共和国が国連に加盟した際、初代クロアチア大統領フラニョ・トゥジマン博士の歴史的演説でも言及されました。

 

演説は語ります。「クロアチア国民は、人類の精神的かつ物質的な文化遺産への貢献を誇りに思っています。その小さな一部分が、ここ国連の地に実際に現存しているのは単なる偶然ではありません。この国連総会ホールへ入るときに通る入口は、クロアチアのブラーチュ島産大理石で造られています。わが母国では、この石材はクロアチア存続のシンボルと考えられています。何世紀もの間、偉大なクロアチア人彫刻家たちは、この石材をつかって芸術作品をこの世に送り出し、そのなかの一人、アントゥン・アウグスティンチッチの騎馬像「平和へのモニュメント」は、ここ、国連本部の庭園に設置されています」と。

 

この美しいモニュメントは、高さ5.5メートルのブロンズ像で、片手にオリーブの枝、もう片方の手には地球をもった女性が馬に乗っています。背中にはためくマントと馬の様子は、力強い前進の動きを表現し、いいかえると、世界中の国家が平和へ向かって前進するさまのシンボルなのです。この像は、クロアチアの島ブラーチュ産の大理石で造られた高さ10メートルの台座のうえに設置されています。

 

The Peace Monument, Antun Augustinčić

 

彫像「平和へのモニュメント」は、クロアチアの20世紀の彫刻の巨匠、アントゥン・アウグスティンチッチの作品です。イヴァン・メシュトロヴィッチやフラノ・クルシニッチとならび、アウグスティンチッチも当時のクロアチア彫刻界の最重要人物の一角をなし、彼の芸術表現は、メシュトロヴィッチの重厚なスタイルと、クルシニッチの叙情主義のあいだに位置づけられます。

 

アントゥン・アウグスティンチッチ(1900年フルヴァツコ・ザゴリェのクラニェツKlanjec生まれ、1979年ザグレブ没)は、クロアチア出身の彫刻家であるとともに、芸術アカデミー教授、学部長、総長を歴任、さらに芸術科学アカデミー会員にも選ばれ、無類の独自性をいかんなく発揮し、世界各地で、騎馬像と記念碑の有数の巨匠としての評判を博しました。

 

彼は、1918年からルドルフ・ヴァルデツRudolf Valdecとロベルト・フラニェシュ・ミハノヴィッチRobert Frangeš Mihanovićのもと、旧ザグレブ芸術工芸大学で学び、それが1922年王立芸術工芸アカデミーになったあとは、かの有名なイヴァン・メシュトロヴィッチのもとで学業を続けました。

 

The Peace Monument, Antun Augustinčić

 

1924年に卒業後、フランス政府奨学生としてパリへ赴き、装飾美術学校と芸術アカデミーでJ.A.アンジャルベールInjalbertに師事しました。サロン・ド・パリやアンデパンダン展に出展、彫刻家A.ロダンやE.A.ブールデルに出会ったのもここで、この出会いは、彼を構造の学術メソッドから解き放ちました。ドナテッロ、ミケランジェロ、ブールデルを自らの「精神的父」と定め、彼らの作品やリアリズムの新しい理解は、アウグスティンチッチのすべての作品に見て取ることができます。1926年にザグレブに戻ったアウグスティンチッチは、創設メンバーとして、アース・グループ(1929年ザグレブ)の創設に携わりましたが、1933年にはイデオロギーの相違からこのグループを離脱することになります。1949年から、彼は彫刻のマスターコースを率い、そこでは数多くのクロアチア人彫刻家たちが芸術の腕を磨きました。彼は、アンソロジー的サイコロジカル・ポートレートで、クロアチアのサイコロジカル・ポートレート彫刻の第一人者の一人とみなされています。ブロンズや石膏、カララ大理石を素材に、等身大やハイレリーフで、女性の官能的なトルソーを制作しました。

 

Antun Augustinčić

 

存命中、アウグスティンチッチは世界中の多数の都市でグループ展または個展に出展しました。その功績と関与から、世界中の多くの記念碑制作のコンペを勝ち取り、モニュメントの巨匠として、特に騎馬像に関しては誰もが認める高い評判を博しました。

 

アウグスティンチッチは、国内外から数多くの称賛を勝ち取ったあと、ふるさとの町クラニェツにほとんどの作品を寄贈、そこではアントゥン・アウグスティンチッチ・ギャラリーが1976年にオープンしました。